How to Maintenance

【お手入れのタイミングと頻度】

革が乾燥すると、人の肌と同じようにひび割れを起こします。革の表面にひび割れが起こると元に戻せないため、定期的な保湿「オイルメンテナンス」が欠かせません。お手入れのタイミングや頻度は、革全体に手で触れる機会が多いiPhoneケース、財布、キーケース等の小物と、触れる機会が少ない鞄とで分けて考えられます。

〜〜〜〜小物の場合〜〜〜〜

普段から手で触れる機会が多い小物は、使っているだけで自然と全体が保湿され、色ツヤが生まれ革が育ちやすいという特徴があります。

それでも、小物を使い始める前にオイルメンテナンスをしておけば、革に油膜ができて汚れにくい状態に保つことができます。革を美しく育てるために、ひと手間かけてあげることをおすすめします。

さらに使っているなかで、「革が乾燥してきたな」「さっぱりしてきたな」と感じたら、メンテナンスをおこないます。1シーズンに1回程度、革専用のオイルで保湿してあげてください。

〜〜〜〜鞄の場合〜〜〜〜

ハンドルや開け口以外のパーツは触れる機会が少ないため、定期的にメンテナンスをおこなうことが大切です。ハンドルだけ黒ずんだり、手でよく触れる箇所ばかり色が変わったりしないように、2ヶ月に1回は保湿ケアを施します。

定期的にお手入れすれば、革全体を美しく経年変化させることができるうえに、油膜が水滴から鞄を守ってくれるため、水染みを防ぐ効果も期待できます。

【革のお手入れに必要なもの】

・革用ブラシ、革のメンテナンスオイルorクリーム

・スポンジor布(オイル、クリーム用)

・乾拭き用の布

革は傷つけないように、拭きとり用の布は綿など柔らかい素材のものを使用します。

〜〜〜〜お手入れの順〜〜〜〜

革のメンテナンスの流れは、人のお肌のケアと同じです。まずは汚れを落とし(クレンジングする)、それから保湿します。この繰り返しで、革は美しく経年変化していきます。

1、革用のブラシや布で革表面の埃を落とす

メンテナンスにおいて忘れがちなポイントが「汚れの拭きあげ」。オイルを塗る前に、革表面の埃や手垢をブラシや布で落とします。汚れや埃が革に沈着してしまわないように、必ず拭きあげてください。

拭きあげの際には、ブラシや布で埃を落とすだけでなく、かたく絞った濡れタオルで革の表面を拭きあげます。汚れを水気でほぐすようなイメージで、優しくゆっくりと拭き取っていきましょう。

2、スポンジまたは布にメンテナンスオイルを少量とる

綺麗な布に、オイル(クリーム)を少量とります。使う量は小物や鞄の大きさによって調整してください。塗りすぎると染みになってしまうこともあるため、少しづつ塗布することが大切です。財布やキーケースなどの小物は、米粒ほどの量でケアできます。適量の判断ポイントは、乾いた手で触れたらしっとりとした感触を軽く覚える程度です。触れた時に手にベタっとひっついてくる感じがあったら油分が過多になっている証拠なので、乾いた柔らかい布で拭き取りましょう。

3、革製品の全体にオイルを薄くなじませるように塗る

オイル(クリーム)を全体になじませます。さっと薄く塗り広げてください。ファスナーや引き手の金具にもメンテナンスオイルを塗り込むと、サビ防止になります。すべりをよくするために、ケアしておくことをおすすめします。

4、布で乾拭きする

オイルやクリームを塗ったら、少し時間をおいて革に成分をなじませます。最後に乾いた布でもう一度拭きあげれば、お手入れは完了です。柔らかくきれいな布で、優しく拭いてあげてください。

5、風通しのよいところで保管する

お手入れが完了したら、革製品が入っていた布の袋に戻して保管します。直射日光の当たらない、風通しのよい場所に置くのがポイントです。